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2009 年度 実績報告書

人間の触知覚特性に基づく機能性腰椎帯の設計と評価に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20700198
研究機関信州大学

研究代表者

金井 博幸  信州大学, 繊維学部, 講師 (60362109)

キーワード腰椎帯 / 身体負担度評価 / 筋電図計測 / 積分筋電位(iEMG) / 平均周波数(MPF) / 低負荷強度 / バイオフィードバック / 感覚計測工学
研究概要

本研究では,これまでに体幹部の触知覚特性に基づいて支持感・安心感を効果的に与えることを目的とした2種類の腰椎帯を試作した.本年度は,試作腰椎帯を着装することによる身体負担の低減効果を客観的に評価することを目的として筋電図(EMG)と身体負担の基礎的な関係を測定し,EMG測定による指標化の有効性について検討を行った.
筋電図は,高負荷強度において負荷の大きさと筋放電量の間に線形関係が成立することがよく知られている.これに対して負荷強度が小さいと予想される日常生活活動(ADL)において身体負担の評価を試みる場合,低負荷強度における筋放電の基礎的な動態を知る必要がある.そこで本研究では,低負荷強度において筋の発揮力と筋放電の量的特性および周波数特性の検討を行った.被験筋は単純な可動機構を持つ肘関節の屈曲動作に着目し,上腕二頭筋および上腕三頭筋を選定した.実験は被験者の肘関節を90°に屈曲させた等尺性収縮において,その時の筋の発揮力(N)を5~40Nに変化させて測定した(N=5名).プッシュプルゲージにて測定した発揮力(N)を被験者に視覚表示し,リアルタイムで発揮力を確認させるバイオフィードバック法により実験を行った。筋放電の量的特性として積分筋電図(iEMG),周波数特性として平均周波数(MPF)を算出した.
主働筋である上腕二頭筋において発揮力の増加に伴いiEMGが増加し,MPFが漸減する傾向が全被験者において確認された,一方,拮抗筋である上腕三頭筋においてはiEMG, MPFのいずれも発揮力に対する変化は見られなかった.以上の結果より0筋の発揮力が大きいほど,また発揮時間が継続するほど身体負担が増加するとことを考慮すれば,身体負担の程度は筋電図波形の量的・周波数特性を測定することによって指標化できることが示唆された.

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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