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2014 年度 実績報告書

XMLによる初期刊本の本文記述の方法論の確立と印刷史研究への応用

研究課題

研究課題/領域番号 20700225
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

安形 麻理  慶應義塾大学, 文学部, 准教授 (70433729)

研究期間 (年度) 2008-04-01 – 2015-03-31
キーワード書誌学 / グーテンベルク聖書 / 初期刊本 / トランスクリプション / 印刷史
研究実績の概要

初期刊本の本文記述を行う上で不可欠な、画像データを用いた活字画像の識別の効率的な手法を開発し、洗練させた。多くの初期刊本は、文字間隔が狭いゴシック文字(いわゆるひげ文字)のフォントで印刷されるだけでなく、多数の異形活字や特殊記号や短縮語が用いられていることから、一般のOCR(光学的文字認識)ソフトウェアでは大規模かつ正確なテキストデータ化を行うことができないためである。本研究では、汎用的な活字境界識別とテンプレートマッチングを組み合わせ、活字画像を自動識別してから人手で修正する半自動化を行うことにより、高い正確性を実現しながらも、活字境界識別やトランスクリプションデータ作成にかかる労力や時間を大幅に軽減することができた。これは、多くの初期刊本に応用することができる汎用的な手法となっている。
次に、西洋最初の印刷本であるグーテンベルク聖書の慶應義塾図書館所蔵本の高精細デジタル画像を対象にその識別手法を応用し、使用されている活字画像の同定を行った。従来、グーテンベルク聖書の印刷に使われている活字の種類については、研究者によって判断が異なるという問題があったが、個別の活字画像を正確に識別できれば、客観的な判断基準をもって活字の種類を同定し、印刷工程の解明を進めることができると期待できる。
そこで、活字画像のクラスタリングを行うことにより、最初期の活字の鋳造方法についての先行研究の検証を試みた。また、活字画像の識別結果に基づきトランスクリプションデータを作成し、XMLによる本文記述を行った。その成果の一部は、日本図書館情報学会2014年度研究大会および国際アーサー王学会日本支部2014年度年次大会において発表した。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 初期刊本の活字の識別とその応用:グーテンベルク聖書の活字のクラスタリング2014

    • 著者名/発表者名
      安形輝、安形麻理
    • 雑誌名

      第62回日本図書館情報学会研究大会発表論文集

      巻: 第62回 ページ: 117-120

    • 謝辞記載あり
  • [学会発表] デジタル技術を応用した初期印刷本の印刷工程の解明2014

    • 著者名/発表者名
      安形麻理
    • 学会等名
      国際アーサー王学会日本支部2014年度年次大会
    • 発表場所
      京都・龍谷大学
    • 年月日
      2014-12-13
  • [学会発表] 活字の識別とその応用:グーテンベルク聖書の活字のクラスタリング2014

    • 著者名/発表者名
      安形輝、安形麻理
    • 学会等名
      日本図書館情報学会2014年度研究大会
    • 発表場所
      大阪・梅花女子大学
    • 年月日
      2014-11-29

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公開日: 2016-06-01  

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