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2008 年度 実績報告書

神経細胞における樹状突起特異的輸送機構

研究課題

研究課題/領域番号 20700296
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

松田 信爾  慶應義塾大学, 医学部, 助教 (60321816)

キーワードAMPA受容体 / 長期抑圧 / エンドサイトーシス / TARP / アダプタータンパク / シナプス可塑性 / 細胞内輸送 / 神経細胞
研究概要

哺乳類の中枢神経系における最も主要な神経伝達物質はグルタミン酸であり、このグルタミン酸による伝達効率は神経活動に応じて変化することが知られている。この現象はシナプス可塑性と呼ばれ、記憶・学習の基礎課程と考えられている。近年、AMPA型グルタミン酸受容体(AMPA受容体)のエンドサイトーシスやエクソサイトーシスといった細胞内輸送が長期増強(LTP)や長期抑圧(LTD)等のシナプス可塑性の分子実態であることが明らかにされてきている。しかし、AMPA受容体の輸送を制御する機構は不明である。申請者はこれまでに、AMPA受容体がそのアンカータンパク質であるGRIPから解離することが、受容体のエンドサイトーシスに必要であり、このエンドサイトーシスがLTDの分子機構であることを明らかにした(Matsuda et al. EMBO J. 2000)。また近年、AMPA受容体と非常に強固に結合するタンパク質であるTARP(Transmembrane AMPAreceptor Regulatory Protein)が小胞輸送を制御するアダプタータンパク質複合体(AP-Complex)の1つAP-4に結合すること、そしてTARPとAP-4との結合がAMPA受容体を樹状突起特異的に輸送することに重要な働きを持っていることを明らかにした(Matsuda et al. Neuron 2008)。申請者はこれらの結果をふまえ、AMPA受容体-TARP複合体が他のアダプタータンパク質にも結合するかを解析する予備実験を行った。その結果この複合体はエンドサイトーシスを制御するAP-2や、エンドソームからリソソームへの輸送を司るAP-3にも結合することが明らかになった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] AP-4 : Autophagy-four mislocalized proteins in axons2008

    • 著者名/発表者名
      Matsuda, S., Yuzaki, M
    • 雑誌名

      Autophagy 4

      ページ: 815-816

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 神経における極性輸送-ついに樹状突起特異的輸送の分子機構の-端が明らかに2008

    • 著者名/発表者名
      松田信爾、柚崎通介
    • 雑誌名

      蛋白質核酸酵素 53

      ページ: 2214-2219

  • [学会発表] グルタミン酸受容体の樹状突起特異的輸送機構2008

    • 著者名/発表者名
      松田信爾
    • 学会等名
      第31回日本神経科学大会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム
    • 年月日
      2008-07-11

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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