• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

神経細胞における樹状突起特異的輸送機構

研究課題

研究課題/領域番号 20700296
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

松田 信爾  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (60321816)

キーワードAMPA受容体 / TARP / Adaptor Protein Complex / 樹上突起 / タンパク質輪送 / AP-4 / mLin-7 / Yeast Two hybrid
研究概要

神経細胞は、樹状突起と軸索という、機能的・構造的に大きく異なった領域をもった極性細胞である。神経細胞の極性とその維持は、神経細胞の情報伝達・記憶維持の発現に必須である。神経細胞の極性そのものが決定される機構については近年、解明が進んできた。しかし形成された極性にしたがって、生涯にわたって細胞内部位特異的にタンパク質が輸送される機構については不明な点が多い。申請者はこれまでの研究により、AMPA型グルタミン酸受容体はStargazinを含むTARPファミリータンパク質を介して小胞輸送を制御するAdaptor Protein Complex-4(AP-4)に結合することを明らかにしている(Neuron2008)。AP-4はβ,ε,μ,σの4つのサブユニットからなる4量体タンパク質複合体であり、この中のβサブユニットのノックアウトマウスではAMPA受容体が軸索に輸送されるようになることも示している(Neuron2008)。
本申請研究は上述の結果をさらに発展させ、AP-4がどのようなメカニズムで、どのようなタンパク質(群)を樹状突起特異的に輸送するのか、そしてその樹状突起特異的輸送の生理学的意義は何なのかを明らかにしていくことを目的としていた。どのようなメカニズムで樹状突起特異的輸送を司るのかを明らかにするために、AP-4に結合するタンパク質をYeast Two-Hybrid法により同定することを試みた。その結果、Rhotekin、EMAP、Zyxin mLin-7といったタンパク質がAP-4に結合するタンパク質候補として単離された。これらのうち、mLin-7はNMDA受容体の樹状突起特異的に重要な働きをすることが報告されており、現在このmLin-7とAP-4複合体がAMPA受容体の樹状突起特異的輸送を制御しているか否かの解析を進めているところである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Polarized sorting of AMPA receptors to the somatodendritic domain is regulated by adaptor protein AP-42009

    • 著者名/発表者名
      Shinji Matsuda, Michisuke Yuzaki
    • 雑誌名

      Neuroscience Research 65

      ページ: 1-5

    • 査読あり
  • [学会発表] New mechanisms regulating the number of AMPA receptors at synapses2009

    • 著者名/発表者名
      Michisuke Yuzaki, Shinji Matsuda柚崎通介、松田信爾
    • 学会等名
      第32回日本神経科学大会(Neuro2009)
    • 発表場所
      名古屋国際会議場
    • 年月日
      2009-09-18

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi