(CRAMプロジェクト) CRAMによるセマホリンシグナルの抑制機構を明らかにする。 CRAMによるセマホリンシグナルの抑制機構を解析した。紫外線照射などによるROSの発生に反応して、CRAM自身が酸化され、ユビキチン化されていることを見いだした。CRAMがROSのスキャベンジャーとして機能して微小管を保護していることが示され、神経突起形成のメカニズムに関与していることが示唆された。CRAMのリン酸化による機能調節機構については今後進めたい。 (CRAGプロジェクト) CRAGによるレドックスシグナルについて核内転写制御機構を解析した結果、CRAGにより活性化される2種類の転写因子が同定された。今後、この転写因子によって発現調節される遺伝子群が明らかになることが期待できる。また、活性酸素によりダイレクトにCRAGが酸化され、核移行することが明らかとなった。さらに、酸化されるシステイン残基が同定された。今後、CRAGのリン酸化による調節機構についても興味深い。CRAGによるPML bodyのユビキチン化を誘導するユビキチンリガーゼについて、RBCKIとParkinとの関連性について解析した結果、CRAGはBCK1、Parkin結合してPML bodyに移行することが明らかとなった。 (M-septinプロジェクト)培養細胞に紫外線を照射して、ミトコンドリアの機能低下とミトコンドリアセプチンのミトコンドリア移行との相関性を調べた結果、トコンドリアセプチンは破壊され、ユビキチン化したミトコンドリアに特異的に集積していることが示された。さらに、ミトコンドリアセプチンが傷害ミトコンドリアのcompartment(仕切り)に関与していることが示唆された。M-septinの結合分子を酵母のツーハイブリッド法を用いて検索した。その結果、興味深いタンパク質がいくつか同定された。今後、それらの会合の生理的意義について解析したい。
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