本年度は、本研究の実験システムの確立をめざして実験を進めた。具体的には、昆虫細胞とバキュロウイルスの発現系を用いて、ニワトリ砂肝平滑筋由来リコンビナントミオシンの発現、精製に成功した。また、精製した平滑筋ミオシンの制御軽鎖が、ミオシン軽鎖キナーゼで、リン酸化されることを、リン酸化蛋白質染色液であるProQ Diamondで検出することに成功した。また、in vitro motility assayを行い、精製、リン酸化した、平滑筋ミオシンによるアクチンフィラメントの滑り運動速度のリアルタイム可視化測定により検出するシステムを構築し、血管平滑筋のCa2+依存性の正常収縮の測定に成功した。
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