これまで超音波音場の計測はハイドロホンや光学的手法を用いた水中計測に限られ、超音波診断及び治療技術の高精度化にとって重要な生体内での超音波音場の計測方法としては、有効な手段がなかった。そこで本研究では、MRIを用い無侵襲で生体内超音波音場を可視化するための技術開発を行った。音場可視化のために音響放射力による微小変位をMRIにて計測することとし、鮮明な音場分布が得られるようMRI撮像パルスシーケンスやMR信号処理方式を検討した。計算機シミュレーション及びファントム実験を行った結果、MR画像上で媒体中の超音波音場が可視化できることが示された。
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