• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

難聴児における発達障害の合併とリスク及び訓練法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20700427
研究機関岡山大学

研究代表者

川崎 聡大  岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 言語聴覚士 (00444654)

キーワード聴覚障害 / 特別支援教育 / 神経心理学的評価 / 発達性読み書き障害 / 特異的言語障害 / コミュニケーション機能の発達 / 人工内耳 / 聴覚情報処理障害
研究概要

聴覚障害児の円滑なコミュニケーション能力の発達を目指して1)発達障害の合併率の検討2)コミュニケーション能力に直結する言語モダリティーの到達度(定形発達児にける基準値の作成)3)聴覚情報処理障害事例を通じた環境調整による聴能への改善について検討を行った。1)本院言語聴覚外来と近隣A市における難聴児親の会を通じてのフィールドワークにて調査を実施した。調査対象は言語習得期前高度感音難聴35名であった(一部精査を継続している)。その内今回調査項目として上げた(1)発達性読み書き障害の疑い児(2)広汎性発達障害の疑い児(3)言語性意味理解障害の疑い児は(1)で2名(2)で4名(3)で3名と合計8名(1名重複)と全体の20パーセントに及ぶことが明らかとなった。これらは現時点で報告されている、発達障害の出現頻度に比して有意に高い数字であるといえる。また広汎性発達障害について頻度が高く出ているが、これは今回用いたPARSの項目自体が難聴児での合併に対して今後改良すべき点を示唆するとともに、コミュニケーション能力の実用度についての現状を反映した結果であるといえる。さらに難聴児のコミュニケーションだけでなく学習まで視野に入れた場合、書記言語の到達度や言語性意味理解の問題によって生じる語彙の問題は学習に重篤な影響を及ぼし、症状を重篤化すると考えられる。これらの出現頻度と背景についても今後検討を加えていく必要がある。3)の環境調整については、今回純粋に語音聴取能の低下を示すAPD児に対してFM補聴デバイスの装用を促し、s/n比改善を図り一定の効果を認めた。個体内要因と環境要因に分け、今後も検討を加えていく。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Recombinant human bone morphogenetic protein-2\verb!/! atelocollagen composite as a new material for ossicular reconstruction2008

    • 著者名/発表者名
      A Takeuchi, H Tsujigiwa, J Murakami, A Kawasaki
    • 雑誌名

      J Biomed Mater Res A

      ページ: 36-45

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 学齢期に読み書き障害が顕在化したクモ膜嚢胞開放術後の一例-乳幼児期早期にシャント術を施行した児の長期フォローアップ経過から-2008

    • 著者名/発表者名
      新川里佳, 川崎聡大, 小野成紀, 他
    • 雑誌名

      言語聴覚研究 5

      ページ: 69-76

    • 査読あり
  • [学会発表] 語音認知障害のみを呈した聴覚情報処理障害(APD)の一例-両側側頭葉の機能低2008

    • 著者名/発表者名
      川崎聡大, 福島邦博, 片岡祐子
    • 学会等名
      第53回日本音声言語医学会
    • 発表場所
      三原
    • 年月日
      20081000
  • [学会発表] 特異的言語障害(SLI)と聴覚情報処理障害(APD)の合併が疑われた双胎例2008

    • 著者名/発表者名
      五十嵐有希, 川崎聡大
    • 学会等名
      第53回日本音声言語医学会
    • 発表場所
      三原
    • 年月日
      20081000
  • [学会発表] 言語聴覚士の立場から見た聴覚障害児の認知・言語評価自主シンポジューム : 聴覚障害児の言語力評価について企画者武居渡(金沢大学)2008

    • 著者名/発表者名
      川崎聡大(話題提供)
    • 学会等名
      第46回特殊教育学会
    • 発表場所
      米子
    • 年月日
      20080900
  • [学会発表] 縁上回が語音弁別能に与える影響両側縁上回損傷例の知見を元に2008

    • 著者名/発表者名
      川崎聡大, 小渕千絵, 福島邦博, 他
    • 学会等名
      第109回日本耳鼻咽喉科学会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      20080500

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi