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2008 年度 実績報告書

脳卒中慢性期患者への理学療法介入による歩行習慣変容がもたらす障害予防効果

研究課題

研究課題/領域番号 20700452
研究機関吉備国際大学

研究代表者

原田 和宏  吉備国際大学, 保健科学部, 准教授 (80449892)

キーワードリハビリテーション / 臨床 / 脳神経疾患 / 行動変容 / RCTs / 障害予防 / 理学療法
研究概要

研究課題は、脳血管障害(以下、脳卒中)発症後6か月以降の慢性期患者群に対する理学療法において、従来の標準的介入に加え患者自身が行う活動(習慣化された歩行)を加味した介入指導を行い、理学療法がもたらす行動変容の障害予防効果を良質なランダム化比較試験を用いて明らかにすることである。
平成20年度は、脳卒中慢性期における質の高い理学療法エビデンスのレビューおよび小規模サンプル数における割り付け法のシミュレーションを目的とした。
1. レビューでは、慢性期であっても運動スキルの向上は可能であるが得られた効果の持続性に関する知見が乏しいことを明かした。慢性期における理学療法手続きや結果に影響するライフスタイルの把握といった要件を踏まえると単施設における少規模サンプルでも良質な効果量を見出していくデザイン上の工夫が課題であることを見出した。
2. シミュレーションでは、単施設研究で割り付け数に関して統計的検出力を高め、かつ重要な予後因子を均質にする観点から層別置換ブロック法や最小化法が好ましいことを確認した。
本年度成果の意義は、脳卒中慢性期の理学療法がもたらす患者の行動変容の効果量と持続効果を高める方策を検討する上での研究課題を特定したことである。例えばアウトカムの設定では「歩行活動を主とする生活習慣」、「行動形成の段階」、「身体活動量」、「ゴール到達行動」、「セルフエフィカシー」といったキーワードに基づく検討、無作為割り付けでは実際の患者データを二次的に利用して予後因子間の相関構造の検討である。
脳卒中の有病者は高齢者に多いため、虚弱高齢者の「障害予防」として良質で科学的なサービスの指針につながる実用的研究になり得ると考える。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 脳卒中慢性期における理学療法の効果検証に向けた無作為割り付け法の確認的検討2009

    • 著者名/発表者名
      原田和宏
    • 雑誌名

      吉備国際大学紀要(保健科学部) 19

      ページ: 55-63

  • [学会発表] 慢性期脳卒中患者のリハビリテーション・エビデンスをつくるための無作為割り付けに関する検討-重要因子の均質分布について-2008

    • 著者名/発表者名
      原田和宏
    • 学会等名
      日本行動計量学会岡山地域部会第29回研究会
    • 発表場所
      吉備国際大学岡山駅前キャンパス
    • 年月日
      2008-11-29
  • [学会発表] 虚弱高齢者における生活空間の変化と歩行スピードの関連性2008

    • 著者名/発表者名
      二瓶健司
    • 学会等名
      第26回東北理学療法学術大会
    • 発表場所
      山形テルサ
    • 年月日
      2008-11-23
  • [学会発表] 地域在住高齢者における連続歩行距離の評価および順序尺度変数としての妥当性2008

    • 著者名/発表者名
      二瓶健司
    • 学会等名
      第43回日本理学療法学術大会
    • 発表場所
      福岡国際会議場
    • 年月日
      2008-05-16
  • [図書] エビデンスに基づく理学療法-活用と臨床思考過程の実際2008

    • 著者名/発表者名
      内山靖(編)
    • 総ページ数
      135-158
    • 出版者
      医歯薬出版

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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