| 研究概要 |
本研究課題では,剛体リンク動力学モデルと有限要素モデルを統合し,生体の軟部組織と外部環境との接触に起因する変形を考慮することのできる動力学シミュレーションモデルを開発する.本年度は,シミュレーションモデルを開発し,足部を弾性体とした2足モデルを用いた動力学シミュレーションを行った.具体的な研究実績は下記の2点でまとめられる.
(1) 足部の有限要素モデルの作成:足部の骨26を考慮し,それらを関節軟骨および靭帯で接続した有限要素モデルを作成し,静的な荷重条件で応力解析を行い,軟骨や靭帯の材料パラメータを検証した.
(2) 動力学シミュレーションモデルの構築と検証:研究代表者がこれまで構築してきた剛体リンク動力学モデルを基に,そこに有限要素動力学解析モデルを組み合わせ,力学的・変位境界条件を共有することでモデルの統合を行った.作成したモデルを用いて,足部を線形弾性体の平板で構成した2足モデルを構築し,動力学シミュレーションを行い,足部の変形を考慮した歩行シミュレーションが可能であることを検証した.
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