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2009 年度 実績報告書

途上国の社会開発における国際スポーツNGOの「実践知」に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20700493
研究機関一橋大学

研究代表者

鈴木 直文  一橋大学, 大学院・社会学研究科, 講師 (80456144)

キーワードスポーツによる開発 / NGO / 南アフリカ / 国際援助協力 / 組織の持続的発展
研究概要

本研究は1.国際スポーツNGOの社会開発に対する潜在的貢献度を明らかにすること、2.これらのNGOの活動の現状を定量的に把握すること、3.アジアやアフリカにおける先進事例の事例研究を通じて同種の活動のマネジメント理論の基礎をつくることを目的とした。平成20年度から引き続き平成21年度も、国内外の同分野に携わる研究者、国際援助機関(JICA/Swiss Academy for Development)、ネットワーク型NGO(streetfootballworld)、青年海外協力隊(JOCV)スポーツ隊員等への聞き取り調査を行い、スポーツの社会開発への潜在的寄与について、グローバルレベルでは様々な社会人間開発分野で能力開発の技術協力が進んでいるのに対して、国内ではスポーツ普及やJOCV隊員の個人的経験に限定されていることを確認した。平成21年度から22年度には、webベースでの内容分析を元に「スポーツによる開発」に携わる国際NGOのデータベースを作成した。この結果HIV/AIDS対策事業を中心に南アフリカ諸国に先進事例が多く存在し、また2010年FIFAワールドカップの影響で新規事業が多く立ち上げられていることが判明し、同地を事例研究の対象とすることとした。平成22年11月に2週間程の現地調査を行った。南アフリカにおいて活動を展開するスポーツ関連の社会開発NGOとして、SCORE、Grassroots Soccer、Altus Sport、Dona's Mates Football Development Academy、SA Cares for Lifeの5団体を取り上げ、団体代表やスタッフ、参加者への聞き取り調査と現地での観察を行った。同時に周辺の文脈やパートナーシップのあり方を把握するため、関係自治体や援助機関(GTZ)等への聞き取り調査を行った。調査の結果、長期に渡り安定的に活動を行っている団体はFIFAワールドカップのような一過性のイベントの影響を受けにくいが、比較的新しいものや零細なものは、同イベントを通じて「スポーツによる開発」に関係するネットワークへのアクセスを獲得し事業の安定化や新規展開の機会を得ていることが分かった。「スポーツを通じた開発」を実践する組織の持続的発展の理論化における基礎的な知見が得られたと言える。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 南アフリカにおける「スポーツと開発」の実践へのFIEAワールドカップの中長期的影響2010

    • 著者名/発表者名
      鈴木直文
    • 学会等名
      第1回「スポーツと開発」研究会
    • 発表場所
      大阪大学
    • 年月日
      2010-12-22
  • [学会発表] 社会的弱者のためのスポーツ・プログラム~スポーツで「地域」はよくなるか?~2010

    • 著者名/発表者名
      鈴木直文
    • 学会等名
      第2回スポーツコミッションシンポジウム
    • 発表場所
      東京都中小企業振興公社(招待講演)
    • 年月日
      2010-09-24

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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