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2009 年度 実績報告書

3次元映像解析法を用いた子どもの投動作の評価と運動発達指標の作成

研究課題

研究課題/領域番号 20700520
研究機関独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター

研究代表者

神事 努  独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学研究部, 研究員 (20387616)

キーワード投動作 / 発育発達 / 3次元動作解析 / 貢献度
研究概要

本年度は、5歳2ヶ月から11歳7ヶ月の男女22名を対象とし、モーションキャプチャーシステムを用いた投動作の3次元動作解析を行った。胸郭セグメントの長軸方向の回転や、肩関節の内外旋、前腕の回内外の運動を含んだキネマティクス、キネティクスを算出した。さらに、体幹および投球腕各関節の解剖学的な回転運動によって得られたボール速度を3次元的に算出し(宮西ら1996)、ボール速度に対する貢献度を明らかにした。前年度得られた投動作熟練者のデータについても、同様の方法を用いてボール速度に対する貢献度を明らかにした。
子どもの投動作において、肩関節最大外旋位(以下、MERとする)は79.2±10.4°であり、ボールリリース(以下、BRLとする)の0.057±0.033秒前に発現していた。また、肩関節内旋トルクの最大値は14.0Nmであり、BRLの0.038±0.009秒前に発現していた。昨年度報告した熟練者においては、MERの発現とその肩関節内旋トルクの発現がほぼ同時刻に発現していたが、子どもの投動作ではこの現象は観察されなかった。づまり、肩関節の外旋運動中に内旋トルクが発揮されないため、肩関節内旋筋群の伸張性筋収縮から短縮性筋収縮へのストレッチ・ショートニングサイクルが行われていないことが、子どもの動作の特徴として推察された。
一方、BRLの肘関節の伸展運動によるボール速度への貢献度は、子どもは17.6±16.9%、熟練者は5.9±4.1%で、子どもの値が有意に高かった。子どもは、先述した理由により肩関節の大きなパワー発揮ができず、肘伸展角速度によってボールを加速させている可能性が示唆された。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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