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2008 年度 実績報告書

効果的な高地トレーニング実施のための筋エネルギー代謝からの検討

研究課題

研究課題/領域番号 20700533
研究機関独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター

研究代表者

本間 俊行  独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学研究部, 契約研究員 (90392703)

キーワード高地トレーニング / 筋エネルギー代謝 / リン31-磁気共鳴分光法 / 近赤外分光法 / 例酸素環境
研究概要

本研究は、高地トレーニングを効果的に実施するための基礎資料を得ることを目的として、低酸素曝露が運動時の骨格筋エネルギー代謝動態に及ぼす影響について検討した。
健康な成人男性のべ13名を対象に、磁気共鳴装置内での動的膝伸展運動を漸増負荷法で疲労困憊に至るまで行わせた。大腿四頭筋を被験筋とし、筋内のクレアチンリン酸(PCr)濃度、無機リン酸(Pi)濃度、pHをリン31-磁気共鳴分光法(^<31>P-MRS)で、筋酸素動態を近赤外分光法(NIRS)で測定した。NIRSを用いて、筋酸素消費量を求めるため安静時および各強度での運動終了直後に一時的動脈血流遮断を行い、その時の酸素化ヘモグロビンの減少速度から筋酸素消費量を算出した。これらと同時に肺酸素摂取量(VO_2)をダグラスバッグ法で測定した。常酸素と低酸素の2条件を設定し、低酸素条件では酸素濃度13.0%の低酸素ガスを吸入させた。
運動パフォーマンスは、低酸素条件では常酸素条件よりも有意に低かった(p<0.01)。最大下の同一絶対強度でのVO_2、筋酸素消費量、筋内PCr濃度およびpHはいずれも常酸素条件よりも低酸素条件で有意に低い値を示した(p<0.05)。疲労困憊時のVO_2および筋酸素消費量は低酸素条件において常酸素条件よりも有意に低かった(p<0.05)。筋内PCrはいずれの条件においてもほぼ枯渇し、条件間で差はみられなかった。これに対して、筋内pHは常酸素条件よりも低酸素条件で有意に低い値を示した(p<0.05)。
以上の結果から、低酸素下では常酸素下と比較して、同一絶対強度での運動時には活動筋における有酸素性エネルギー供給量が減少し、無酸素性エネルギー供給量が増加することが示唆された。また、高強度の運動時においては、常酸素下よりも低酸素下のほうが解糖系のエネルギー供給機構に高い負荷がかけられることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 低酸素曝露が運動時の活動筋エネルギー代謝に及ぼす影響2008

    • 著者名/発表者名
      本間俊行、烏賀陽信央、川原貴、高橋英幸
    • 学会等名
      第63回日本体力医学会大会
    • 発表場所
      別府ビーコンプラザ
    • 年月日
      2008-09-20

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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