研究課題
運動の抗糖尿病効果と類似した様々な栄養物質が注目されている。中でも、緑茶、紅茶など様々な飲み物に含まれているカフェインの血糖降下作用の急性効果である。しかしながら、カフェインの糖尿病予防効果や発症リスクを軽減する分子メカニズムに関しては未だ不明である。本研究の目的は、骨格筋糖代謝機能を増強させる栄養の候補物質として、コーヒー成分に含まれるカフェインに着目して、骨格筋の糖輸送促進作用の直接効果を明らかにすることであった。さらに、カフェインの抗糖尿病効果の分子メカニズムを検証するために、血糖降下作用の制御に直接関わる有力なシグナル伝達分子であるAMPキナーゼ(AMPK)活性効果作用を検証することであった。雄性SDラットから摘出した速筋epitrochlearis(epi)と遅筋soleus(sol)を、カフェインを含んだ緩衝液において酸素と二酸化炭素の混合ガスと共に37度でインキュベートした。その結果、3mMカフェインは、epiとsolにおけるAMPKのリン酸化を上昇させ、3-O-methyl-D-glucose輸送取り込み量も増加させた。AMPKアイソフォーム分析の結果、AMPKは□1, □2をともに活性化し、その活性化はATRPCrの低下を伴った。カフェインは骨格筋のAMPKを活性化させ、ブドウ糖取り込みを促進させることが明らかとなった。
すべて 2008
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