研究概要 |
インドの生活時間調査のミクロデータは、通常ミクロデータを読み取るために必要とされるコードブックがないため、インド政府統計局とコンタクトを取りながら, データの不明な箇所についてのやりとりを続けている。また、インドの労働、ジェンダーを中心とする社会的課題と現状の把握のため、文献を収集した。文献の収集は計画以上に時間がとられ、現在の先行研究を続けている。 研究代表者は、今回、ミクロデータを使っての分析が初めてであったが、この作業において、ミクロデータに精通していることが、データ操作及び分析において必須であることを痛感した。そのため、生活時間及び、ミクロデータ操作に詳しい東京学芸大学教授大竹美登利氏に研究協力を依頼し, 技術的なデータの解析について有効な方法についてヒヤリングを行った. 氏からは、まず手始めに、社会生活基本調査のミクロ統計データを利用して分析をすることを勧められたため、一橋大学経済研究所附属社会科学統計情報研究センターに社会生活基本調査のミクロデータ利用を申請し、2つの研究目的 : (1)男女雇用者のワークライフバランスの現状と課題、(2)家族状況の相違による学校教育期の子どもの生活時間の経年変化についてミクロデータを利用して分析を行った。この分析過程により、インドのミクロデータについても理解が深まった。なお、この結果については、インドのミクロデータとの比較が可能な部分について、分析を行っていく予定である。
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