研究概要 |
本研究では、環境規範の伝播に焦点を当て、どのように他者と影響を及ぼしあいながら環境配慮型のライフスタイルが伝播していくかを検討する。 20年度前半(4〜8月)には、カリフォルニア州立大学の研究者らに協力し、アメリカ、ドイツ、メキシコ、日本におけるインターネット調査を実施し、大学生の飲酒行動における記述的規範(他者の行動)の効果を検討した。その結果、日本において記述的規範の影響が確認された。この知見は、環境配慮行動の伝播にも応用できると考えられる。 20年度後半(9〜3月)には、昨年度調査を行った名古屋市の小学校2校に対し、再度調査の依頼を行った。昨年度と同じ小学校を対象にすることによって、1年前からの変化を継続的に検討する。12月までに質問紙を作成し、1月後半から2月にかけて調査を実施した。調査方法は小学4, 5年生を対象としてクラス内で担任の先生から質問紙を配布してもらい、児童がその質問紙を家庭に持ち帰り、保護者の1人に渡して、それぞれ独自に質問紙に回答し、小学校において回収を行った。質問紙の配布数は290組であり、回収数は約220組であった。 調査の結果については簡単な集計をまず行い、協力していただいた各小学校に調査結果の速報として3月にフィードバックを行った。 18, 19年度の科研費による成果も合わせたこれまでの研究成果については、社会心理学会、北海道大学COEワークショップ、群馬大学社会心理学小集会において発表を行った。
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