本研究では、育児未経験者である大学生から小学生の乳児へのあやし行動について、行動、発話、音声分析という多面的な視点から検討を行った。その結果、音声については、乳児との接触経験がない小学生においても乳児を前にすると声が高くなる傾向にあり、Infant-Directed Speechの発現傾向が認められた。しかし、その発現には個人差もみられた。発話については、あまりみられず、声をかけながらあやすということは少ないことがわかった。また、乳児と接触経験を持っている女子大学生は、接触経験がない学生よりも、行動、発話、音声において、多様なあやし行動を身につけていることが示唆された。
|