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2010 年度 実績報告書

花粉捕集効率の向上を目指した花粉症用マスクのデザイン開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20700580
研究機関信州大学

研究代表者

森島 美佳  信州大学, ファイバーナノテク国際若手研究者育成拠点, 助教 (50369518)

キーワードマスク / 花粉症 / 捕集効率
研究概要

現代人にとって深刻な花粉症に要する衛生用マスクに着目し,その機能性と装着感の改善策を見出し,さらには各個人に最適な衛生用マスクを開発することを,本研究の長期的な目的としている.
本年度では,全国の大学生(男性715名,女性804名)を調査対象とした「衛生マスクに対する問題点の調査」について,詳細に解析した.その結果,有効回答者のうち花粉症有症者数は男性36.5%,女性44.0%であった.有症者を対象とし,対策方法を調査した結果,マスクを着用するという回答者数(男性43.7%、女性54.0%)が最も多く,マスクの着用は対症療法として有用であることが推察される結果を得た.さらに,マスク着用時における問題点について,女性では「化粧が落ちる」と述べた回答者が最も多く,男性と女性とでは異なる問題点を抱いていることが本調査により明らかとなった.男女共通の問題点として,「蒸れる」,「眼鏡が曇る」,「息苦しい」といった回答が得られた.以上の結果から,花粉症用マスクの機能性と装着感を改善するためには,マスク装着時において呼吸をする際の吸気だけでなく呼気についても検討する必要があることが考察された.
また,機能性の改善策を見出すために,主に暗室,照明ランプ,ビデオカメラ,ヘッドマネキンから構成される簡易型気流観測システムを試作した.本システムを用い,マスクを装着したヘッドマネキン口部から吐出される白煙の漏れ状況を観測した.その結果,マスクの種類およびマスクの設置箇所すなわち着用位置により,白煙の漏れ状況が異なることが実験的に明らかとなった.本課題を遂行することにより,花粉捕集効率の向上すなわち隙間の縮小と装着感に関する問題点を改善した製品開発において,隙間形成箇所を簡便に可視化することができる有用なシステムを提案できた.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 衛生用マスクに対する意識と嗜好調査2011

    • 著者名/発表者名
      森島美佳, 岸田孝弥, 金井博幸, 西松豊典, 魚住超, 上條正義
    • 学会等名
      第6回日本感性工学会春季大会
    • 発表場所
      九州大学
    • 年月日
      2011-03-03
  • [学会発表] Investigation into How Hay Fever Masks are Actually Worn2010

    • 著者名/発表者名
      Mika Morishima, Koya Kishida, Takashi Uozumi, Masayoshi Kamijo
    • 学会等名
      International Conference for the 40th anniversary of Human Ergology Society
    • 発表場所
      Chukyo University, Japan
    • 年月日
      2010-06-21
  • [学会発表] 快適な衛生用マスクの開発を目指した開口サイズの計測2010

    • 著者名/発表者名
      森島美佳
    • 学会等名
      平成22年度繊維学会年次大会
    • 発表場所
      タワーホール船堀
    • 年月日
      2010-06-19

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公開日: 2012-07-19  

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