本研究では、光の近赤外領域で物質が固有に持つ分光反射特性に注目し、野菜、果実に含まれる特定の物質を画像として視覚化する技術を確立し、それにより観測された画像を元に画像処理技術を用い、定量的数値として物質の分布、構造を解析する手法を開発することを目的とした。 まず、研究の予備的調査として、野菜、果実の成分分布画像作成に向けた野菜、果実の主要成分の吸光度調査を行った。また、近赤外画像を撮影し、野菜、果実の分光反射特性を調査し、最適な近赤外画像取得方法と、定量的品質評価のための画像処理アルゴリズムの検討をおこなった。 次に、代表的な野菜、果実に含まれる成分の吸光度、ならびに分光反射特性を計測し、画像処理システム作成のための基礎となるデータベースの構築を行った。 以上成果に基づき、画像処理システムを実装し、サツマイモ、並びにカボチャのスクロース分布画像の取得ができることをかくにんした。以上の成果について、学会発表ならびに論文発表を行った。
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