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2008 年度 実績報告書

生活環境要因がもたらすホルモン依存性癌に対するメトキシフラボノイドの予防効果

研究課題

研究課題/領域番号 20700601
研究機関松本大学

研究代表者

竹村 ひとみ  松本大学, 人間健康学部, 助手 (60295558)

キーワードホルモン依存性癌 / がん化学予防 / エストロゲン代謝 / フラボノイド / CYP / benzo[a]prene / アリル炭化水素受容体 / DNA付加体
研究概要

近年、乳癌、子宮内膜症をはじめとするホルモン依存性疾患が増加しており、ライフスタイルの変化に伴う環境因子の影響が示唆されている。タバコ煙中に含まれる多環芳香族炭化水素の一つbenzo[a]pyrene(BaP)は、アリル炭化水素受容体(AhR)を介してcytochrome P450 lA1(CYPlA1)、CYPlA2およびCYPlB1を誘導する。BaPは主にCYPlにより代謝変換された後、最終的にbenzo[a]pyrene-7, 8-dio1-9, 10-epoxide(BPDE)としてDNAと付加体を形成することが報告されている。そこで本研究では、ヒト乳癌細胞MCF-7におけるBPDE-DNA付加体の形成に対するメトキシフラボノイドの影響について検討し、以下の成果を得た。
(1) メトキシフラボノイドの一つクリソエリオールは、in vitroでのエトキシレゾルフィン-0-脱エチル化(EROD)反応系において、CYPlB1>CYPlA1>CYPlA2の順に酵素活性を阻害した。
(2) BaPおよびクリソエリオールにてヒト乳癌細胞MCF-7を48時間処理した後、EROD活性を測定したところ、5, 10μMクリソエリオールは、BaPによるEROD活性を有意に抑制した。
(3) BaPおよびクリソエリオールにてMCF-7細胞を12時間処理した後、細胞よりRNAを抽出し、CYPlA1/CYPlA2/CYPlB1のmRNA発現について定量的RT-PCR法により検討したところ、5, 10μMクリソエリオールは全てのCYPl mRNAの発現を有意に抑制することが確認された。
(4) BaPおよびクリソエリオールにてMCF-7細胞を24時間処理した後、細胞よりDNAを抽出し、LC/MS/MS分析を実施した。5, 10μMクリソエリオールはBPDE-DNA付加体の形成を有意に抑制した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Benzo[a]pyrene-DNA付加体形成に対するchrysoeriolの抑制効果2008

    • 著者名/発表者名
      竹村ひとみ
    • 学会等名
      日本環境変異原学会37回大会
    • 発表場所
      沖縄県宜野湾市
    • 年月日
      2008-12-04

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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