本研究では、新規メタボリックシンドロームモデル動物SHRSP.ZFラット(SHRSP.ZF)を用い、食塩のメタボリックシンドロームへの影響を検討した。SHRSP.ZFは、若週齢より肥満・高血圧を自然発症する。モデル動物に食塩を4週間飲水投与し、食塩のメタボリックシンドローム病態への影響をしらべた。SHRSP.ZFにおいて、食塩摂取による血圧上昇(食塩感受性)が助長されることが確認された。また、食塩負荷によって、肥満における腎障害も高血圧のみの病態より悪化していることが示唆された。その機構としてMCP-1など脂肪細胞由来因子の関与が示唆された。今後、さらに詳細な脂肪細胞由来因子と病態への検討が必要である。
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