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2010 年度 実績報告書

機能性ポリフェノールが糖・脂質代謝に及ぼす作用の解析

研究課題

研究課題/領域番号 20700612
研究機関山形県立米沢女子短期大学

研究代表者

倉兼 静江  山形県立米沢女子短期大学, 健康栄養学科, 助手 (20442014)

キーワードポリフェノール / サルナシ / 糖尿病 / 吸収 / KK-Ayマウス
研究概要

サルナシポリフェノールは、in vitoでのα・グルコシダーゼ阻害作用ならびにKK・Ayマウスにおいて抗糖尿病効果を示すことが確認された。KK-Ayマウスでは、インスリン抵抗性改善因子である高分子アディポネクチンの上昇やMCP-1遺伝子発現の抑制などから、インスリン抵抗性改善作用を示すことが推察された。これらのことは、単純にα,グルコシダーゼ活性阻害によるものだけではなく、サルナシポリフェノール成分が生体内に吸収され作用したと考えられる。そこで、サルナシポリフェノールを6週間給餌し、一晩絶食したKK-Ayマウスの血清成分を、固相抽出したものと、グルクロニダーゼ/スルファターゼ処理し脱抱合したものをHPLC-DADを用いて分析した。その結果、どちらにもサルナシポリフェノール成分は確認されなかった。次に、サルナシポリフェノール溶液をWistarラットに経口投与し、投与後1時間の血漿成分について同様に処理し、HPLC-DADを用いて分析を行ったが、血漿中にサルナシポリフェノール成分は確認されなかった。サルナシポリフェノール成分は多数のポリフェノール成分を含み、そのため個々の成分は濃度が低く、吸収された後の濃度はさらに低くなるため、検出限界で確認できなったと考えられた。そこで、サルナシポリフェノールをゲルろ過により分画し、各画分を経口投与したところ、サルナシポリフェノール成分である(+)カテキン、(-)エピカテキン、プロシアニジンB2、ハイペリン、イソケルシトリンが脱抱合処理した血漿中に確認された。よって、サルナシポリフェノール中に多く含まれるポリフェノール成分は吸収され、抱合体で血液中に存在することが示唆された。以上のことから、サルナシポリフェノールの抗糖尿病作用は、腸管内でのα・グルコシダーゼ阻害と、生体内に吸収されたのちのインスリン抵抗性改善作用の両方によることが推察された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Anti-diabetic effects of Actinidia arguta polyphenols on rats and KK-A^y mice2011

    • 著者名/発表者名
      Shizue Kurakane
    • 雑誌名

      Food Science and Technology Research

      巻: Vol.17 ページ: 93-102

    • 査読あり
  • [学会発表] サルナシポリフェノール成分が2型糖尿病マウスに及ぼす影響2010

    • 著者名/発表者名
      倉兼静江
    • 学会等名
      第15回日本フードファクター学会
    • 発表場所
      仙台市民会館(宮城県)
    • 年月日
      20101000

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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