研究概要 |
情報システムのアーキテクチャをデザインする専門職である「情報システムアーキテクト」の育成が社会的に重要であり,効果的な教育手法の確立が求められている.アーキテラトが身につけるべき,モデリング能力を育成するには,グループワーク演習が効果的であるとされる.しかしながら,教室で行うモデリング演習に参加することは,学習者にとって時間的・空間的制約がある.そこで,本研究では社会人教育における利用を想定したモデリング遠隔教育支援システムを研究開発した. 平成21年度の研究では,前年度策定したシステムの要件に基づき,教育支援システムの実装を行った。このシステムは,業務のフローを記述した業務手順書と呼ばれるシナリオを,図解にして分析するツールである。この手法をSBVA (Scenario-Based Visual Analysis)法と呼び,この分析を行うためのエディタを試作した。また,プロジェクト型教育(PBL: Project Based Learning)において遠隔での共同作業を行うツールとしてiPBL (Infrastructure for PBL)を作成し,運用した。これらの結果からモデリング教育を支援するための遠隔システムの有用性が示された。
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