情報ネットワーク分野の用語に関する学習問題文を自動作成、あるいは作成支援するシステムの研究開発を行った。本システムは以下の5ステップから学習問題文の作成を支援する。 1. インターネットから用語に対するHTMLデータを取得する 2. 取得したHTMLデータから用語説明文をテンプレートを使って確定し、知識情報を抽出する。 3. 抽出された知識情報から、キーワードをさらに抽出する。 4. キーワード件数等から説明文のコストを求める。 5. 説明文のコスト情報、キーワード件数からの相加・相乗平均を使用して、多数得られた説明文のうち、問題文作成に役立つ説明文をランク付けする。 この5ステップを実現するためのプログラムをPerlで作成した。インターネットからの情報取得等にはPer1のCPANモジュールを使用し、自然言語解析のために形態素解析ツールのMeCabを使用した。 基本的に昨年度に行った研究結果をベースにしているが、昨年度の結果では、作成された問題文に対しての「望ましさ」「確かさ」の情報が欠けていた。そのため、今年度ではキーワード件数を使用して説明文のコストをさらに求めることで、問題文作成に使用する用語説明文の「望ましさ」「確かさ」を数値で情報化し、より適した問題文作成を可能とした。なお、用語や作成された問題文によってさらにクラスタリングによる分類も想定し、動的計画法を検討していたが、充分な結果にはならなかった。
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