現在では多くの教育機関が継続的教育改善を行っており、特にPDCAサイクルに基づいて改善を行っている。しかしながらサイクルを循環させるためには多数のデータを取得しなければならず、より効率化する必要がある。 本研究では、授業改善で代表的に行われているアンケートの結果をデータとしてとらえ、多変量解析を用いて効率的に継続的教育改善が行えるシステムを構築することを目的とする。 本年度はAnalyzeシステムにおいて、GUI化を行うことができた。GUI化したシステムは複数のOSで動作することができるので、実用化に近付いたと考えることができる。このシステムは教育現場の方にも分かりやすい言葉を用いているので、使いやすいものであると考えているが、解析結果の解釈方法についてはまだ改善の余地があるので、引き続き現場の方の意見も取り入れながら改善を行う予定である。 そして実験データの取得依頼をした教育機関は新たに高専から1校を食わせて、高専以外の教育機関から大学と高校の教育機関にもご協力をいただいた。大学ではデータを取得して解析結果を得ることができ、授業改善に役立ちそうだという感想をいただいた。高校は、沖縄県内の離島の高校でサンプル数のお酢yくない倍の実験として協力いただいた。高校は高専や大学のような高等教育機関とは年間スケジュールが異なるために、今年度は打ち合わせを行い、本格的なデータ取得は平成22年度に行うことになった。 そしてこれまでのアンケート結果は授業改善を中心に行われるものであったが、計算方法を工夫することで、各学生へのフィードバックを行えることも可能にして、教員と学生の両方について改善ができることを示した。
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