研究協力者 |
堀内 晶子 国際基督教大学, 教養学部, 上級准教授
西田 英毅 , (株)石油資源開発, 主任研究員
米田 穣 東京大学, 大学院・新領域研究科, 准教授
坂本 稔 国立歴史民俗博物館, 研究部, 准教授
遠部 慎 北海道大学, 埋蔵文化財調査室, 研究員
村本 周三 斜里町立知床博物館, 臨時職員
新免 歳靖 総合研究大学院大学, 博士課程
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研究概要 |
土器に付着した炭化物や胎土に吸着した有機物の起源を推定することにより,当時の環境や生業を復元するために,炭素14年代測定,安定同位体分析,ステロール分析法などを行った.とくに,考古学的な由来がきちんと整った遺跡の同一包含層から出土した複数の遺物や科学的に同定された試料を用いて,主として以下の二点に関する結果を得た. 1) 日本列島における雑穀の起源と伝播に関する研究 縄文時代における雑穀の確実な検出事例はまだ報告されていない.確実な雑穀の出土例を日本列島における灌漑水田稲作の伝播の研究成果と比較することにより,九州,近畿,東海地域における雑穀栽培の画期を,弥生時代前期末から中期初頭ごろと推定した. 2) 見かけの海洋リザーバー効果を利用した遺物の食性と環境復元 複数の遺物間の見かけ上の炭素年代の大小関係から,測定した遺物の由来や生育環境などを推定し,当時の遺跡周辺の海洋環境や生業をより詳細に復元できる可能性を示した.
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