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2011 年度 実績報告書

水域生態系において懸濁物質がウィルス感染に与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 20710013
研究機関京都大学

研究代表者

本庄 三恵  京都大学, 生態学研究センター, 研究員 (30450208)

キーワードウイルス / コイヘルペスウイルス / 懸濁物質 / 吸着 / 検出法 / 水域生態系 / 琵琶湖 / 堆積物
研究概要

水域生態系において、ウィルス感染は生物の重要な死亡要因である。本研究では、ウィルスの粒子吸着過程に着目し、コイヘルペスウィルス(KHV)をモデルウィルスとし、水域生態系において懸濁物質がウィルスの動態に与える影響を明らかにすることを目的とした。
これまでの研究で、堆積物に含まれる鉱物がKHVの吸着物質として重要であることが明らかになったため、当該年度は質の異なる堆積物にKHVを吸着・遊離させる室内実験の解析を行った。その結果、泥がウィルスをよく吸着させること、さらにbeef extractの存在下で泥から水中へ遊離するウィルス量が約100倍になることが明らかになった。このことは、水中の有機物濃度がウィルスの遊離に影響を与えることを示唆している。これまでの研究結果と合わせると、堆積物中の鉱物はウィルスのリザバーとなっており、かつ水中の有機物がウィルスの遊離を促進することが考えられ、水中でのウィルスの動態を知る上で重要な知見である。
さらに、懸濁物質への吸着がKHVの生残性に与える影響を評価するため、バクテリアやカビなど夾雑物を含む環境サンプルからKHVの感染力を定量化する方法を検討した。その結果、コイの培養細胞を用いて環境水からKHVの感染力を定量する方法を確立した。複数の培地、培養細胞密度、培養プレート(8well, 24 well, 96well)などの条件検討をした結果、培地にはL-15を用い、24 wellの培養プレートでTCID50を求める方法がもっとも再現性がよく、コイの飼育水を抗菌・抗カビ剤処理することで感染力の定量化に成功した。
これまで得られた結果の一部は、国際学会および国内学会で発表するとともに、国際誌に論文として発表した。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Reservoirs of Cyprinid herpesvirus 3 (CyHV-3) DNA in sediments of natural lakes and ponds.2012

    • 著者名/発表者名
      Honjo M. N., Minamoto T., Kawabata Z.
    • 雑誌名

      Veterinary Microbiology

      巻: 155 ページ: 183, 190

    • DOI

      10.1016/j.vetmic.2011.09.005

    • 査読あり
  • [学会発表] 環境水中のウイルス定量:水域生態系での感染症研究への適用2012

    • 著者名/発表者名
      本庄三恵・源利文・川端善一郎
    • 学会等名
      日本陸水学会第77回大会
    • 発表場所
      名古屋市
    • 年月日
      20120914-20120917
  • [学会発表] Seasonal and spatial distribution of Cyprinid herpesvirus 3 in water and sediment of a lagoon of lake Biwa, Japan.2012

    • 著者名/発表者名
      Honjo, M. N., Minamoto, T, Yamanaka, H., Takahara, T., Kawabata, Z.
    • 学会等名
      2012 ASLO Aquatic Sciences Meeting
    • 発表場所
      大津市
    • 年月日
      20120708-20120713

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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