研究課題
今年度は、主に二つのことを行った。ひとつは「地上観測データによるモデル評価と高度化」もうひとつは「地域スケール解析に必要な大気圏・生命圏・地圏テータの人手・整理」である。モデル評価と高度化では、6つのフラックスサイトデータを入手して検証を行った.サイトは、天塩(TSE)、苫小牧(TMK)、高山(TKY、およびTKC)、瀬戸(SMF)、老山(LSH)である。各サイトで観測された気象要素を時間連続データに加工し、ポイントスケールでのモデル計算を行った。モデルで推定された潜熱、正味放射量、総一次生産量、純生態系生産量は、気象観測と同じ場所で計測したフラックス観測データと比較した.その結果は、概ね両者がよく一致した。ただし、苫小牧の潜熱、瀬戸の正味放射量、老山のNEPの季節変化に差があるため、その点を重点的に解析する必要がある。データの入手・整備は、MODISプロタクトの入手・整理だけに時間を割いた。5プロタクトを集めたところ、データ容量は数TBに達した。データ格納時に、ディレクトリ構造を決定してデータ転送を行い、データ欠損の有無なども確認した。衛星データは観測値であるため、様々な要因でデータの欠損が生じる。実際に、収集したプロダクトのでも多くの欠損があることを確認した。モデルの入力データとして使うためには、これらのデータを時系列データとして加工する必要がある。今後は、欠損部分の補間方法の開発などに時間を要す。また、気象、植生、地形、土壌データは、半分程度入手することができた.今後は、残りのデータを入手して前処理を行う予定である。
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