研究概要 |
(1)研究目的 近年、その重要性が認識されている「流域」を単位とした水資源管理に役立てることを目的として、新たな指標の開発と、それがもつ環境情報の伝達機能を分析しようとするものである。ここで「仮想集水域」とは、人々が暮らしを送っている地理的な集水域ではなく、流域内と流域外に依存する水利用とを含めた実際の人工的な水利用全体のインパクトを表現する概念的な指標として、新たに考案したものである。 この指標により、流域での水利用状況が、地理的な流域の水資源量の範囲内に収まっているかどうかや、逆に使いすぎ(オーバーシュート)がどの程度であるかといった評価が可能になる。さらに、地理的な集水域と仮想集水域との乖離具合を表現できるため、日常生活でイメージすることが困難になってきている「流域」に対する人々の認識を促進する効果が期待できる。 (2)具体的な研究目的 具体的な研究目的は,主に以下の二つである。 (1)仮想集水域指標を開発し,実際の流域に適用する。 (2)指標の環境コミュニケーション特性について分析する。
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