研究概要 |
リグニン由来の機能性バイオ素材「リグノフェノール」を吸着素材として用いるセルラーゼ分離回収,再利用システムを提案し,吸着・脱離性能について検討した。セルラーゼの吸着は,混合撹拌のみで10分以内に飽和吸着量に達し,吸着量は100mg/g(粗酵素ベース)以上に達した。針葉樹を原料とした方が吸着量は大きく,グルコースによる吸着阻害は認められなかった。pH,塩濃度制御による脱離は困難で,有機溶媒添加による沈殿回収では酵素の溶解性に問題が生じた。吸着回収後,固定化セルラーゼとして利用したとき,ネイティブ酵素の約20~60%の活性を維持し,至適pHの拡大が認められた。
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