• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

鋼管矢板式廃棄物埋立護岸の環境性能評価とその向上技術に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20710060
研究機関京都大学

研究代表者

稲積 真哉  京都大学, 大学院・工学研究科, 助教 (90362459)

キーワード廃棄物埋立護岸 / 鋼管矢板 / 環境性能 / 環境技術 / 廃棄物
研究概要

海面処分場における側面遮水工には地震、波浪、高潮および津波等の海上特有の諸外力から埋立地を護る護岸機能とともに、廃棄物からの浸出水が海域へ流出するリスクを軽減、回避もしくは未然防止する機能が要求される。近年では大水深施工が可能な鋼管矢板が施工性および経済性の観点から、側面遮水工の一つとして海面処分場を中心に広く用いられている。しかしながら、継手を有する鋼管矢板を用いた遮水壁が確保・発揮しなければならない汚染リスク低減効果の評価は、実験的にも解析的にも非常に複雑を呈する。
本研究は側面遮水工の一つである鋼管矢板遮水壁に着目し、継手部から浸出水の局所的な漏水を表現し得る評価モデルを検討し、継手部の3次元的な配置ならびに透水係数分布を考慮した鋼管矢板遮水壁が設けられた海面処分場の汚染リスクおよび汚染リスク低減効果を、3次元浸透・移流分散解析によって評価する。なお、本研究では海面処分場における有害物質を含んだ廃棄物浸出水の海域漏出の可能性を汚染リスク、また浸出水の海域漏出を軽減、回避あるいは未然防止する側面遮水工の効果を汚染リスクの低減効果として定義している。
鋼管本管に比べて高透水性の継手部を有する鋼管矢板遮水壁に対して実施した汚染リスクおよび汚染リスク低減効果の評価では、海面処分場の外域において継手部から有害物質の局所漏出によって、換算透水係数に基づく現行評価モデルと比べて早期に環境基準値を上回る有害物質の汚染リスクを確認した。従って、鋼管矢板遮水壁に関する汚染リスク低減の評価では、継手部の3次元的な配置ならびに透水係数分布の考慮が望ましいことを提案した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 土砂混在場におけるH-H継手を施した連結銅管矢板の遮水性能に関する実験的検討2010

    • 著者名/発表者名
      稲積真哉、木村亮、葛拓造、若月正
    • 雑誌名

      材料 VOL.59

      ページ: 74-77

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 鋼管矢板基礎における継手部力学特性の解明と3次元骨組構造解析の提案2009

    • 著者名/発表者名
      稲積真哉、磯部公一、木村亮、三津田祐基
    • 雑誌名

      土木学会論文集C Vol.65

      ページ: 532-543

    • 査読あり
  • [学会発表] 海面処分場における鋼管矢板遮水工の有効活用に関する検討2009

    • 著者名/発表者名
      稲積真哉
    • 学会等名
      第54回地盤工学シンポジウム
    • 発表場所
      中央大学(東京都)
    • 年月日
      2009-11-20
  • [学会発表] H-H継手を施した連結鋼管矢板の遮水性に対する乾湿繰返しの影響2009

    • 著者名/発表者名
      稲積真哉
    • 学会等名
      第64回土木学会年次学術講演会
    • 発表場所
      福岡大学(福岡県)
    • 年月日
      2009-09-03
  • [学会発表] 鋼管矢板遮水壁におけるH-H継手内空間の有効活用2009

    • 著者名/発表者名
      稲積真哉
    • 学会等名
      第44回地盤工学研究発表会
    • 発表場所
      関東学院大学(神奈川県)
    • 年月日
      2009-08-20

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi