治療や診断に使用され、し尿を介して体外に排泄された医薬品が環境水中で検出されるようになり、その有害影響が危惧されている。本研究では、微量汚染物質の管理には医薬品が高濃度に存在する尿の段階で処理することが効率的であろうと考え、またその処理法として電気化学的手法を提案し、処理性能について検討した。その結果、検討対象とした医薬品は概ね1.0V程度で処理が可能であるが、尿酸を主体とする各種プリン体により妨害されうることが分かった。ただし、これらの妨害成分は糞便の添加-ばっ気により軽減させられると考えられた。
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