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2009 年度 実績報告書

ワーキングマザーの仕事と子育ての両立における保育所アクセシビリティの重要性

研究課題

研究課題/領域番号 20710111
研究機関東京大学

研究代表者

河端 瑞貴  東京大学, 空間情報科学研究センター, 准教授 (60375425)

キーワード社会福祉関係 / 都市計画・建築計画 / 地理情報システム(GIS) / 保育所 / アクセシビリティ
研究概要

GISと空間データを活用して、保育所の需給量と空間の両ミスマッチを示せる保育所アクセシビリティを、国勢調査の基本単位区ごとに計算し、分析した。まず、待機児童の多い東京都文京区を対象に分析した結果、2009年の文京区内には、保育所アクセシビリティが1未満の地区(保育所の需要に対して供給が不足している地区)が多く存在していた。次に、対象地域を東京23区に拡大するため、東京23区内の保育所と人口のデータを収集した。(分析は、次年度に行う。)本研究の保育所アクセシビリティは、他の地域や時点でも計算でき、保育所を整備すべ者場所と量を示せる指標として、待機児童対策に有用であると期待する。さらに、東京23区在住の末子が未就学児の女性を対象に、2009年11月20日~25日にインターネットを介してアンケート調査を実施し、仕事と子育ての両立および保育所アクセシビリティの状況と希望を調査した。その結果、保育所を利用したい人の中で、希望する保育所に入所できている人は半数以下であり、0~2歳では3分の1以下であった。待機児童の経験のある人の約3割が、待機児童の期間に「仕事を続けたかったが、やむを得ず辞めた」または「解雇された」と答えており、待機児童の経験ある人の約7割が、待機児童の期間に仕事と育児の両立が困難・不安定になったと答えていた。保育所を利用している人の保育所への片道通所時間は、約10分以内が76.6%、約20分以内が98.2%を占めており、保育所を利用したい人のほとんど(96.2%)が、保育所の自宅からの近接性を重視していた。希望する保育所、拡充して欲しい保育所としては「認可保育所」と答える人が圧倒的に多かった。以上の結果から、仕事と子育ての両立において保育所アクセシビリティは重要であり、良質で手ごろな保育所整備は仕事と育児の強力な両立支援になると考えられる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 仕事と子育ての両立と保育所アクセシビリティに関するアンケート調査報告書2010

    • 著者名/発表者名
      河端瑞貴
    • 雑誌名

      Center for Spatial Information Science, The University of Tokyo, Discussion Paper No.102

      ページ: 1-39

  • [雑誌論文] 保育所アクセシビリティ-東京都文京区の事例研究-2009

    • 著者名/発表者名
      河端瑞貴
    • 雑誌名

      Center for Spatial Information Science, The University of Tokyo, Discussion Paper No.99

      ページ: 1-16

  • [学会発表] 待機児童と保育所アクセシビリティ-東京都文京区の事例-2009

    • 著者名/発表者名
      河端瑞貴
    • 学会等名
      CSIS DAYS 2009全国共同利用研究発表会
    • 発表場所
      東京大学(柏キャンパス)
    • 年月日
      2009-11-12
  • [学会発表] 保育所アクセシビリティの空間分析-東京都文京区の事例-2009

    • 著者名/発表者名
      河端瑞貴
    • 学会等名
      第18回地理情報システム学会研究発表大会
    • 発表場所
      新潟朱鷺メッセ・新潟コンベンションセンター
    • 年月日
      2009-10-16

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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