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2010 年度 実績報告書

火山噴煙の非定常3次元数値モデルの構築と防災利用に向けた簡易モデルの提案

研究課題

研究課題/領域番号 20710137
研究機関東京大学

研究代表者

鈴木 雄治郎  東京大学, 地震研究所, 特任助教 (30392939)

キーワード火山 / 乱流混合 / 数値計算 / 大規模シミュレーション / 自然災害
研究概要

爆発的な火山噴火では,火山灰と火山ガスからなる噴煙が大気中に放出され,大きな災害を引き起こす.噴煙が上空へと上昇すると非常に広範囲に降灰被害をもたらす.一方,噴煙が地表面を流れ下ると高温の火砕流となり,火山近隣を焼き尽くす被害をもたらす.したがって,火口での噴火条件が与えられた時に,噴煙の高度や拡大半径,火砕流の発生条件を予測することが防災上重要な問題となってくる.本プロジェクトでは,大規模数値計算に基づいて,火山噴煙ダイナミクスの理解とその防災利用を目的に研究を行った.
前年度までに,大規模噴火から,膨大な計算量が必要となる小中規模噴火までを再現できる数値プログラムを開発し,噴煙高度や火砕流発生条件を支配する噴煙内部の乱流混合について非常に高精度の数値シミュレーションを行った.その結果,噴煙内部では高さによって乱流混合効率が異なることを明らかにした.特に,火口付近では混合効率が小さく,これまで予想されていたよりも火砕流が発生しやすいことが予想された.そこで,以上の結果を確かめるために,多数の大規模シミュレーションからなるパラメータスタディを系統的に行い,これまでにない詳細な火砕流の発生条件を成果として得た.さらに,噴出速度が音速を超えると噴煙内部に衝撃波構造が形成され,噴煙は大気を混合しにくい噴水構造をつくり,先行研究で示されたよりも火砕流が発生しやすいことを定量的に初めて示すことができた.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Effects of the crater on eruption column dynamics2010

    • 著者名/発表者名
      Takehiro Koyaguchi
    • 雑誌名

      Journal of Geophysical Research

      巻: 115 ページ: B07205

    • 査読あり
  • [学会発表] Coupling gravity current and advection-diffusion models in tephra sedimentation analysis2010

    • 著者名/発表者名
      Alain Volentik
    • 学会等名
      American Geophysical Union Fall Meeting
    • 発表場所
      アメリカ・サンフランシスコ
    • 年月日
      2010-12-15
  • [学会発表] カメルーン火口湖ガス災害防止の総合対策と人材育成2010

    • 著者名/発表者名
      大場武
    • 学会等名
      日本火山学会2010年秋季大会
    • 発表場所
      京都市左京区・京都大学
    • 年月日
      2010-10-09
  • [学会発表] 3-D numerical simulations of eruption clouds : flow regimes at the column collapse condition2010

    • 著者名/発表者名
      Yujiro Suzuki
    • 学会等名
      Cities on Volnocanoes 6^<th>
    • 発表場所
      スペイン・テネリフェ
    • 年月日
      2010-05-31

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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