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2009 年度 実績報告書

細胞死制御剤を鍵とした細胞死分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20710163
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

どど 孝介  独立行政法人理化学研究所, 袖岡有機合成化学研究室, 研究員 (20415243)

キーワード細胞死 / アポトーシス / ネクローシス / 創薬科学
研究概要

細胞の死は我々生体の維持に必要不可欠な現象として盛んに研究され、中でもアポトーシスは生理的な細胞死の代表としてその詳細なメカニズムが明らかとされている。一方で近年、アポトーシスとは異なる細胞死(非アポトーシス型細胞死)の存在が明らかになっており、そのメカニズムの解明が細胞死研究において次なる課題として注目されている。そこで本研究では、様々な細胞死を制御(誘導ないしは抑制)する化合物を開発し、これを用いることで細胞死のメカニズムを分子レベルで明らかにすることを目的とする。昨年度はヒト白血病細胞HL-60でアポトーシスおよび非アポトーシス型細胞死を評価する実験系を構築し、いくつかの細胞死誘導剤を見出した。そこで、本年度は見出した化合物の作用機序解明研究を進めた。まず、アポトーシスを誘導する天然物Fusarielin A(FSA)に関しては、その光親和性標識体とアフィニティーゲルを合成し、そのターゲット分子の精製・同定を行った。その結果、アクチンおよびチューブリンに結合することを明らかにした。FSAは血管新生抑制活性を持つこともわかっており、その活性とアクチン/チューブリンとの結合に関連性があるかどうかを今後検討する予定である。また、非アポトーシス型かつネクローシス様の細胞死を誘導する化合物として、NecroTrigger(NT)化合物の作用機序解明研究も行った。蛍光標識したNT化合物を合成し、その細胞内局在を調べたところミトコンドリアに局在することがわかった。今後はミトコンドリアに存在すると考えられるターゲット分子の同定を目指す予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Identification of Binding Proteins of Fusarielin A as Actin and Tubulin2010

    • 著者名/発表者名
      Tomomi Noguchi-Yachide, 他7名
    • 雑誌名

      Chemical & Pharmaceutical Bulletin 58

      ページ: 129-134

    • 査読あり
  • [学会発表] 新規細胞死誘導剤 NecroTrigger をツールとしたネクローシス分子機構解明2010

    • 著者名/発表者名
      佐藤伸一, 他6名
    • 学会等名
      日本薬学会第130年会
    • 発表場所
      岡山
    • 年月日
      2010-03-29
  • [学会発表] Indolylmaleimide(IM)誘導体を出発点とした新規細胞死抑制剤の構造展開2009

    • 著者名/発表者名
      早水健二、清水忠、〓〓孝介、一丸直哉、袖岡幹子
    • 学会等名
      第28回メディシナルケミストリーシンポジウム
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2009-11-26
  • [学会発表] ネクローシスの分子機構解明を目指した新規細胞死誘導剤の開発2009

    • 著者名/発表者名
      佐藤伸一, 〓〓孝介, 滕玉鴎, 橋本祐一, 袖岡幹子
    • 学会等名
      日本ケミカルバイオロジー学会第4回年会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2009-05-18

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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