Gタンパク質共役型受容体ファミリーに属するブラジキニンB1受容体(B1R)の作用機構解明を目的に、当該受容体に対し拮抗作用を示す、ベルチノール AとB1Rとの結合様式の予想と、その合成研究を行った。はじめに、B1RとベルチノールAとの複合体モデルをホモロジーモデリング法により予想した。その結果、B1RがベルチノールAを認識する上で重要な官能基の予想に成功した。続いて、当該化合物の合成を行った。これには、多少の検討が必要であったが最終的に、ベルチノールAの全ての炭素骨格を有する化合物の合成に成功した。これを適宜官能基化することによりベルチノールAの全合成が達成できる。
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