希少動物の保全を考えるうえで対象種の分布特性を正しく評価する必要がある。本研究では北海道の小コウモリ類を対象として、以下の調査研究をおこなった。1)北海道とともに国後島やロシア極東部において分布調査をおこない、分子生物学的な研究によって種ごとの正確な分布を把握した。2)これまでの捕獲記録をまとめ地図上に表示し地理情報ともに解析し、環境要因と分布特性の関係を明らかにした。3)ラジオテレメトリー法を用いて日中のねぐらを特定し、その生態情報と分布特性の関係を明らかにした。これらの研究成果に基づいて、今後小コウモリ類の保全モデルを提言する予定である。
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