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2008 年度 実績報告書

心の哲学と知識の哲学-近代イギリス哲学と現代哲学の比較を手がかりにして

研究課題

研究課題/領域番号 20720003
研究機関京都大学

研究代表者

戸田 剛文  京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 准教授 (30402746)

キーワード近代哲学 / 認識論 / バークリ / ロック / リード / 知覚
研究概要

平成20年度では、ロックからリードにいたる知識概念の変遷と、心による認識のメカニズムについての考えがどのように変遷していったかを考察することを特に目的とした。そして、そのために、近代のイギリス経験論者において知識獲得のための重要な概念である「知覚」、とりわけ「直接知覚」という概念の変遷を追った。対象を直接に知覚するということは、その言葉だけ見れば、哲学者にかかわらず同じことを指しているとも考えられがちだが、実のところ、ロック、バークリ、リードにおいてさえ、そこには概念の変遷がある。知覚表象説を採用し、心の中の観念を直接知覚の対象とするロック、この枠組みを受け入れながらも、個々の感覚器官に固有の観念のネットワークによって外界認識を論じたバークリ、そして、概念と信念の形成プロセスを知覚としてとらえることで、外界の直接知覚を主張するリード。彼らは、それぞれに独特の議論を展開している。この違いを明らかにしておくことは、近代の認識論の展開をおさえるうえで、重要なものとなる。また、彼らの主張は、心のメカニズムの研究の発展をも示している。今年度は、上述した哲学者の違い明らかにした。そしてこの研究は、近代の知識概念の変遷を見るうえでの基礎となるものである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 直接知覚について-近代のイギリス哲学より2009

    • 著者名/発表者名
      戸田剛文
    • 雑誌名

      人間存在論 15

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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