• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

ミュンヘン・ゲッティンゲン学派の実践哲学に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20720006
研究機関高知女子大学

研究代表者

吉川 孝  高知女子大学, 文化学部, 講師 (20453219)

キーワード学 / 倫理学 / 行為 / 感情 / 意志 / 現象学 / ミュンヘン・ゲッティンゲン学派 / フッサール
研究概要

本年度は、ミュンヘン・ゲッティンゲン学派の実践哲学の具体的内実を明らかにするために、フォン・ヒルデブラントの行為の哲学の考察を行った。フォン・ヒルデブラントは、フッサールの弟子であり、彼に師事しながらも、独自の行為論を体系的に展開している。とりわけ「道徳的行為の理念」という論文では、行為の概念の規定から始まり、行為がいかにして「善さ」の担い手となりうるかを検討している。本研究では、フォン・ヒルデブラントの実践哲学を「善さの担い手」をめぐる問題という観点から解明し、その成果を『フッサール研究』に発表することができた。これまでフォン・ヒルデブラントの研究は国際的にも数少なく、とりわけ、・現象学や現代哲学の文脈において扱われることはほとんどなかった。本研究はその意味で貴重な成果といえる。
また、日本本現象学・社会科学会では、「現象学的行為論の可能性」と題するシンポジウムを開催することができた。そこでは、筆者のこれまでの研究成果を踏まえて、フッサールの行為論を紹介する発表を行った。学会のシンポジウムにおいて現象学的行為論というテーマが掲げられたことは、これまでにほとんどない。そうした意味で、このシンポジウムそのものが大きな価値をもつだろう。本研究にとっては、ハイデガーやシュッツという近隣領域の研究者と交流できたことは大きな成果であった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 何が善いのか-フォン・ヒルデブラントにおける善さの担い手の問題-2009

    • 著者名/発表者名
      吉川孝
    • 雑誌名

      フッサール研究(フッサール研究会) 7

      ページ: 15-23

    • 査読あり
  • [雑誌論文] フッサールのアリストテレス主義-ヘイナマー教授の講演に寄せて-2008

    • 著者名/発表者名
      吉川孝
    • 雑誌名

      現象学年報(日本現象学会) 24

      ページ: 13-18

  • [学会発表] 現象学的行為論の可能性-フッサールとミュンヘン・ゲッティンゲン学派の場合2008

    • 著者名/発表者名
      吉川孝
    • 学会等名
      日本本現象学・社会科学会、第25回大会シンポジウム「現象学的行為論の可能性」
    • 発表場所
      武蔵大学
    • 年月日
      2008-12-06

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi