研究課題
今年度は、21年度以降の研究に必要な基盤作りのために、文献の収集や機材の調達・セットアップなどのほか、主に次の2点について研究活動を行った。(1) データベースの設計と開発のための準備文献学的研究のためには、従来のプレーンテキスト(一次元的なテキストストリーム)では不充分であるという問題意識の下、本データベースの基盤となるテキストデータ型としてグラフによるテキスト表現について検討し、プロトタイプを作成した。マークアップの方式については当初TEIべ-スのものを予定していたが、このグラフによるテキスト表現に従来のXML型のマークアップ方式は適当ではないと判断し、現在では別の方法を模索している。(2) 因明文献のデジタル化デジタル化されていない日本法相宗文献を中心に、中国、日本の37文献のデジタル化を行った。これらの文献については現在、公開のサーバ(http://kura.hanazono-ac.jp/)上に設置したMediaWiki上で整理を行っているところである。このMediaWikiは、(1) のテキスト表現には対応していないが、独自に追加したエクステンションによって返り点等のマークアップをWiki上で扱うことができるようになっているうえ、人名や書名、目録情報などについてのメタデータの整理も可能になっている。その他、因明の論理式の形式化について予備的な研究を行ったが、成果の発表までにはいたっていない。
すべて 2008 その他
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)
人文科学とコンピュータシンポジウム論文集
巻: Vol.2008, No.15 ページ: 17-22
http://kura.hanazono.ac-jp/wiki/