シャンフルーリは、1850年頃から約20年かけてフランス革命期につくられた民衆的なファイアンスを収集した。総計547点に及ぶそのコレクションは、民衆的なファイアンスの収集・研究を促し、収集品を革命のシンボルによって分類した彼の研究は、革命史研究に資することになった。セーヴル時代(1872-1889)のシャンフルーリの交友関係は極めて広く、彼は内外の収集家・研究者の協力を受けて、国内外の陶磁器及びそれに関する文献の収集に尽力した。本研究を通して実施した調査において、小説家・美術批評家として知られるシャンフルーリの陶磁史家としての活動が、フランスの陶磁研究の発展に大きく貢献するものであったことが判明した。
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