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2009 年度 実績報告書

室町時代の仏教絵画を中心とする東アジアの宗教美術に関する調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 20720032
研究機関独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館

研究代表者

畑 靖紀  独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館, 学芸部企画課特別展室, 研究員 (80302066)

キーワード室町時代 / 仏教絵画 / 東アジア / 宗教美術 / 足利将軍家 / 明兆 / 雪舟 / 観音図
研究概要

従来、室町時代の仏教絵画についての研究成果は非常に少ないが、この研究の状況に対して本調査研究では、当該の領域に関する基礎的なデータを収集して歴史的な意義を考察し、それらを東アジアの宗教美術のなかに位置付けることを目的としている。この目的を達成するために、今年度は次に記した観点から研究を遂行した。
まず(1) 足利将軍家所蔵の中国仏画に対する室町時代の認識については、会所における陳列の方法を分析し、その意義付けを同家の対外関係を重視する政策との関わりから解釈した。とくに、その意義付けを会所における他の唐物飾りとの関係から考察し、これらに対する同時代の認識を分析して、その評価についても考察した。
また(2) 室町時代の水墨画家に関する基本資料については、新出資料である『印譜集』(ハーバード大学燕京図書館蔵)を調査研究した点が特筆される。本資料はアーネスト・フェノロサ(1853~1908)の手稿であり、朝岡興禎(1800~1856)の『古画備考』とともに日本絵画史に関する研究資料として重要である。とくに室町時代の画家に関する記述が多く、室町水墨画の研究における基本文献とみなされるため、これを調査研究したことはとくに大きな成果として特筆されると考える。本資料に関する考察については来年度以降に逐次、研究成果を公刊する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 瓢箪のある情景-瓢鮎図の描写について2010

    • 著者名/発表者名
      畑靖紀
    • 雑誌名

      特別展 京都妙心寺 禅の至宝と九州・琉球

      ページ: 77-77

  • [雑誌論文] 雪舟の中国絵画に対する認識をめぐって2009

    • 著者名/発表者名
      畑靖紀
    • 雑誌名

      寧波の美術から海域交流

      ページ: 187-197

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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