この研究の計画は以下の通りである。 (1)画家パウル・クレーの作品における〈都市画〉と〈天使〉モチーフの関連性とその精神史的な意義の考察。 (2)クレーと同時代の彫刻家エルンスト・バルラハの作品における〈天使〉像と当時の精神的背景との関連性の考察。 (3)20世紀初頭の芸術表象としての〈都市〉と〈天使〉モチーフの源泉の一つとして、19世紀ドイツ・ロマン主義の画家フィリップ・オットー・ルンゲの関連作品を取り上げ、その先駆的な意義を考察する。 (4)現代社会における〈都市〉と〈天使〉モチーフの関係性について、主に現代芸術やサブカルチャーを中心に、「醜」と「テクノロジー」という観点から、その精神史的な意義を考察する。
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