本研究は、藤原北家閑院流、西園寺実兼(1249~1322)の男兼季(1281~1339)を祖とする今出川(菊亭)家と、その蔵書「菊亭文庫」の歴史を明らかにするものである。 研究当初の計画は、以下の通りである。 (1)現存する菊亭家当主の日記を調査する。 (2)菊亭家旧蔵書を調査する(探索・閲覧・複写)。 (3)「菊亭文庫」「菊亭本」の定義について考察する。 (4)菊亭家歴代当主の手になる書物をリスト化する(当主の書蹟を収集し、リスト化する)。 (5)京都大学附属図書館・専修大学図書館蔵「菊亭文庫」のうち、後補表紙が付されているものの外題の書蹟を採集する(修補者、年代などを推定する)。 (6)蔵書印を分類・整理する。
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