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2008 年度 実績報告書

戦後台湾における桃太郎の調査

研究課題

研究課題/領域番号 20720067
研究機関比治山大学

研究代表者

武久 康高  比治山大学, 現代文化学部, 准教授 (70461308)

キーワード国文学 / 桃太郎 / 台湾 / 受容史
研究概要

本研究の目的は次のとおりである。(1)今まで取り上げられることがなかった戦後台湾における「桃太郎」の受容のありようについて、漫画や映画の新聞広告等具体的な資料を収集することによって明らかにすること。(2)それら「桃太郎」の意味性について、旧植民地時代の記憶や中国大陸の存在、「日本語」や「日本」の位相などといった複合的な要素のもと考察すること。(3)さらに戦後日本における「桃太郎」の資料も収集し、それらと戦後台湾の「桃太郎」とを比較・検討することを通じて桃太郎研究史が担った政治性を明らかにし、戦後台湾における「日本」、および日本の戦後史について再検討を加えることである。
平成20年度は夏休みに2週間・春休みに1週間の日程で台湾へ調査に出かけた。そこでは特に1961年に映画化された「桃太郎大戦鬼魔島」に関連する資料の収集に力を入れ、主たる成果として本映画が検閲を受けた時の公文書、および朱入りの手書き資料のコピーを手に入れることができた。この資料は、当時の非府にとって「桃太郎」や「日本」がどのような存在としてあったのか窺うことができるもので、非常に重要なものである。
また一方で、終戦直後の日本における「桃太郎」の実態について調査するため、「プランゲ文庫マイクロフィッシュ版」から当時の桃太郎に言及した記事を収集した(「プランゲ文庫マイクロフィッシュ版」を利用するに際しては、占領期雑誌記事情報データベースプロジェクト委員会(代表 : 山本武利)作成「占領期雑誌記事情報データベース」を参照した)。なお、ここでの調査の一端は、武久康高「戦後日本の桃太郎(1)-奈街三郎「ただの桃太郎」をめぐって-」(『日本語文化研究』第10号、2008来12)で報告している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 戦後日本の桃太郎(1)-奈街三郎「ただの桃太郎」をめぐって-2008

    • 著者名/発表者名
      武久康高
    • 雑誌名

      日本語文化研究 第10号

      ページ: 27-33

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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