• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

19世紀アメリカ東海岸におけるユニテリアニズムを中心とした宗教と性差の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20720079
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

大串 尚代  慶應義塾大学, 文学部, 准教授 (70327683)

キーワードエリザベス・ケイディ・スタントン / 所感宣言 / アメリカ女性参政権運動 / 女性の聖書 / 奴隷制度とフェミニズム / エミリー・ハワード・ストウ
研究概要

今年度は、エリザベス・ケイディ・スタントンが1848年に発表した「所感宣言」および1892年に出版したThe Women's Bibleを中心に、女性解放運動と宗教における女性の位置にどのような相関関係があったかを重点的に考察した。扱う期間は「所感宣言」が出された1848年から南北戦争が終わる1865年までと、女性参政権協会が設立される1876年から普通参政権が憲法修正条項により認められる1920年ごろをひとつの区切りとした。
アメリカ独立宣言文を女性のレトリックで読み替えた「所感宣言」は、スタントンが抗議活動を行う出発点であったことはっとに知られているが、こうした男性が中心となっている言説空間に参入するスタントンのスタイルは、1860年に刊行した"The Slave's Appeal"にも顕著に表れていることが明らかにできたと思われる。このスタイルは後のThe Women's Bibleにまで引き継がれている。The Women's Bibleでスタントンがみせた父権制度への異議申し立ては、19世紀末に表出されたものであるが、女性思潮史的に辿ることで、来年度の研究対象である、19世紀半ばに活躍したチャイルドとの接点が見えてきた点で、成果があった。また、スタントンをはじめとした女性参政権の運動は、アメリカ国内にとどまらず、女性医師エミリー・ハワード・ストウを中心としたカナダでの女性参政権運動にも大きな影響を与えていることがわかり、この問題は北米全体で見ていく必要があることが明確となった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 女性がものを書くこと2010

    • 著者名/発表者名
      大串尚代
    • 学会等名
      慶應義塾大学日吉キャンパス公開講座
    • 発表場所
      慶應義塾大学
    • 年月日
      2010-06-27

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi