• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

アメリカ小説の想像力と紙幣制度変遷に見られる相互関係

研究課題

研究課題/領域番号 20720085
研究機関甲南大学

研究代表者

秋元 孝文  甲南大学, 文学部, 教授 (70330404)

キーワードアメリカ小説 / 紙幣
研究概要

Herman Melville "Bartleby,the Scrivener"について、この作品が「複製への抵抗」を描いているという点を紙幣制度と絡めて論じた「複製への抵抗:Bartlebyと貨幣、そして解釈」を執筆、学会誌に投稿。現在審査中。本論は、作中で繰り返される決まり文句の"prefer"という単語が他の登場人物たちに複製されていくことに主人公が抵抗を示すという見解をもとに、そこに同時代の紙幣制度やfantasy noteと呼ばれた偽札との共鳴を読みとり、最後には作品内の関係がテクストと読者の間にも複製されつつも、そこにもテクストが抵抗をしているという読みを提示している。
次に着手したのはJack Londonについてのリサーチである。9月にカリフォルニア州サンフランシスコおよび、Londonの巨大な屋敷の廃嘘があるJack London State Historic Park (Glen Ellen)を訪問、リサーチを行う。Londonの死後に出版されたThe Assassination Bureau (1963)の成立過程の前後においてそれぞれSinclair Lewis、Robert Fishという二人の作家が関わっており、作品のauthorshipが複雑に構成されていることを知る。プロットの「購入」と、「貨幣」での依頼に基づく暗殺という点から、当研究のテーマと結び付けた論文にすべく調査・考察を続けている。24年度中にはまとめあげ、次年度の学会誌または学内紀要に投稿の予定。

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi