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2010 年度 実績報告書

人種的視点から見たアーネスト・ヘミングウェイ研究

研究課題

研究課題/領域番号 20720087
研究機関旭川工業高等専門学校

研究代表者

本莊 忠大  旭川工業高等専門学校, 一般人文科, 准教授 (50353222)

キーワードヘミングウェイ / 人種
研究概要

今年度はまず昨年度に実施した研究成果である「ヘミングウェイと1930年代のアフリカ」について、学会誌の編集作業の遅れにより、今年度に入ってからも加筆修正等の作業を行い、その成果が『北海道アメリカ文学』第26号に掲載されることとなった。
また今年度においては、主に『日はまた昇る』および「ワイオミングのワイン」に描かれる登場人物たちの飲酒とそれとの関わりにおける民族的少数派の描かれ方について検討した。アメリカの1920年代を席巻した人種差別と禁酒法との関わりについては、すでにエドワード・ベアによる研究書『禁酒法-アメリカを変貌させた13年間』において、禁酒法とは「飲酒の習慣をアメリカに持ち込む移民数を制限あるいは彼らをワスプの文化に強制的に同化させる政策の一環である」と指摘している通りである。そこで、禁酒を徹底していたオークパークで生まれ育ったヘミングウェイが、なぜ故郷の文化に反抗して自ら酒を楽しみ、また作品に描きこんだのかといった問題や、禁酒法の底流に潜んでいたワスプの人種意識がどの程度作品に投影されているのかを検証する作業を通して、ヘミングウェイの民族的少数派に対する姿勢、またそれが当時の読者のいかなる思想を物語っているのかについて探求した。この研究成果については、日本アメリカ文学会北海道支部第145回研究談話会において口頭発表し、日本ヘミングウェイ協会の『ヘミングウェイ没後50年記念論集(仮)』に投稿、審査中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Hemingway and Africa in the 1930s : Portrayals of Africans and Hemingway's Racial Consciousness2010

    • 著者名/発表者名
      Tadahiro Honjo
    • 雑誌名

      北海道アメリカ文学

      巻: 第26号 ページ: 44-59

    • 査読あり
  • [学会発表] ヘミングウェイと禁酒法-「ワイオミングのワイン」および『日はまた昇る』に見るヘミングウェイの人種意識-2010

    • 著者名/発表者名
      本荘忠大
    • 学会等名
      日本アメリカ文学会北海道支部第145回研究談話会
    • 発表場所
      札幌市立大学サテライト・キャンパス
    • 年月日
      2010-07-31

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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