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2009 年度 実績報告書

18世紀フランスにおける描写詩の発展とルソー

研究課題

研究課題/領域番号 20720091
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

井上 櫻子  慶應義塾大学, 文学部, 助教 (10422908)

キーワード仏文学 / 美学 / 哲学
研究概要

まず、平成20年度より調査を開始したテーマであるが、ルソーの著作における自然描写と描写詩との関係についてさらに研究を掘り下げた。また、ルソーの書簡体小説『新エロイーズ』における夢想の機能にかんする論考を、フランスで刊行されている『ジャン=ジャック・ルソー研究』に発表した。
また、8月末から9月はじめにかけて、フランス国立図書館で描写詩にかんする資料収集をおこなうとともに、パリ=ソルボンヌ(パリ第四)大学の18世紀研究者と意見交換をおこなった。とくに注目したのが描写詩の代表作『庭』の作者として知られるジャック・ドリールの作品である。ドリールの代表作『庭』については、すでにエドワール・ギトンの『ジャック・ドリール(1738-1813)と1750年から1820年にかけての自然の詩』において、詳細な分析がなされている。しかし、それ以外のドリールの作品については、いまだ十分な研究がなされていない。したがって、当該研究代表者は、ドリールの晩年の作品に注目した。とくに、平成21年度の研究において注目したのが『想像力』という1806年に出版された作品である。以下の研究成果に挙げた雑誌論文「啓蒙期の感受性論からロマン主義の叙情詩へ-ジャック・ドリール『想像力』(1806)を中心に-」において、その研究成果の一端を示した。また、同じくジャック・ドリールの描写詩にかんする論考をソルボンヌ大学出版局より刊行予定の論集『系列とヴァリエーション』に寄稿した(近刊)。フランス本国で刊行される論集に掲載が許可されていることから、当該研究代表者による研究成果は、海外でも一定の評価を得ているものと言える。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] La fonction morale de la reverie dans La Nouvelle Heloise2009

    • 著者名/発表者名
      INOUE Sakurako
    • 雑誌名

      Etudes Jean-Jacques Rousseau 17

      ページ: 283-307

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 啓蒙期の感受性論からロマン主義の叙情詩へ-ジャック・ドリール『想像力』(1806)を中心に-2009

    • 著者名/発表者名
      井上櫻子
    • 雑誌名

      慶應義塾大学日吉紀要フランス語フランス文学 49-50

      ページ: 9-28

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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