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2009 年度 実績報告書

インドネシア国スラウェシ島における絶滅危機言語の記述及び多言語併用状態の分析

研究課題

研究課題/領域番号 20720104
研究機関明星大学

研究代表者

内海 敦子  明星大学, 日本文化学部, 講師 (70431880)

キーワードオーストロネシア語族 / スラウェシ北部の言語 / 記述言語学 / 危機言語 / 多言語社会 / 社会言語学
研究概要

申請者の調査対象言語はこれまでBantik語とTalaud語の二言語であったが、平成21年度は新たにTonsawang語という、ミナハサ諸語に属する言語の調査に着手した。平成21年7月から8月にかけてインドネシア国北スラウェシ州において現地調査を行った。Bantik語については民話の語りや自然な会話の録音データと、映像データをできるだけ文字データに起こし、アーカイブに載せる言語記録として十分な質と量を確保するよう努めた。また、社会言語学的調査のためのアンケートを行い、Bantik語話者がBantik語とインドネシア語マナド方言をそれぞれどんな言語使用領域で用いているかを調査し、その結果を論文にまとめた。音声に関しては、イントネーションと語単位のアクセントとのかかわりを調べるため、録音を行い、その後分析した。Talaud語に関しては音声・音韻のデータを再度分析しなおし、アクセント体系についての分析を行った。統語論とテンス・アスペクト体系などに関して、深い分析に耐えうるデータの収集を行った。冠婚葬祭時に行われる伝統的なTalaud語によるスピーチ(adat)を採集、書き起こした。社会言語学的調査のアンケートは80人分を採集した。Tonsawang語については、社会言語学的調査アンケートを30人に配布、回収した。言語使用領域についての集計と分析を行った。語彙調査を開始し、500語程度を集め、音声資料も採集した。
研究成果はBantik語のアクセントに関する論文と、Bantik語話者の言語使用領域に関する論文にまとめた。その他に、東京外国語大学におけるインドネシア諸語の記述研究研究会において数回に渡りBantik語とTalaud語について発表した。また、6月に国際オーストロネシア学会において、Bantik語とTalaud語のヴォイス現象を比較した研究発表を行った。11月のインドネシア学会でも発表した。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] バンティック語のアクセント2010

    • 著者名/発表者名
      内海敦子
    • 雑誌名

      東京大学言語学論集 29

      ページ: 269-304

    • 査読あり
  • [雑誌論文] インドネシアにおける地域語・民族語の使用実態-Bantik語の事例を中心に-2010

    • 著者名/発表者名
      内海敦子
    • 雑誌名

      明星大学日本文化学部紀要 18

      ページ: 205-234

  • [学会発表] The Directional Terms in the Bantik Language2009

    • 著者名/発表者名
      内海敦子
    • 学会等名
      第1回AA研言語ダイナミクス科学研究プロジェクトDescriptive Studies on Indonesian Languages
    • 発表場所
      東京外国語大学アジアアフリカ言語文化研究所
    • 年月日
      2009-12-01
  • [学会発表] 北スラウェシ州における多言語状態とマナド方言の威信と活力2009

    • 著者名/発表者名
      内海敦子
    • 学会等名
      インドネシア学会
    • 発表場所
      京都外国語専門学校
    • 年月日
      2009-11-28
  • [学会発表] バンティック語の名詞に関するケースマーカーと形態統語論2009

    • 著者名/発表者名
      内海敦子
    • 学会等名
      第1回AA研言語ダイナミクス科学研究プロジェクトDescriptive Studies on Indonesian Languages
    • 発表場所
      東京外国語大学アジアアフリカ言語文化研究所
    • 年月日
      2009-09-12
  • [学会発表] 多言語社会:北スラウェシの状況2009

    • 著者名/発表者名
      内海敦子
    • 学会等名
      第四回AA研共同研究 多言語社会の比較研究研究会
    • 発表場所
      東京外国語大学アジアアフリカ言語文化研究所
    • 年月日
      2009-07-11
  • [学会発表] Semantic Roles and the Voice Systems of Sangiric Languages2009

    • 著者名/発表者名
      内海敦子
    • 学会等名
      11^<th> International Conference on Austronesian Languages
    • 発表場所
      Centre Paul Langevin, Aussois, France
    • 年月日
      2009-06-25

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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